この音楽サロン事業に携わる前から感じていましたが、実際に運営してみてさらに深刻な問題だと感じることがあります。
素晴らしい演奏家さんはたくさんいらっしゃいます。
それは大きな"価値"ですからそれに伴って普通はチケット代を上がるはずです。
しかし、クラシック音楽業界全体がチケット代の安売り競争化となっています。
コンサートを主催する団体によっては国や各種機関の助成によって激安のコンサートが開催可能となっているものもありますが…ものによりますが、私は決して演奏家支援になっているとは思えません。
(もちろんコンセプトによってはありだとは思います!メセナ活動は賛成です。)
消費者もその現状に疑問を抱くことなく、安易に「安い方が良い」と決めつけ、自分の消費行動にある意味で責任放棄しているのです。
消費は投票というのは良く言われていることですが、その意識がないのでしょうか。
日本にはミーハー層と呼ばれる層が多いことからこのような状況になっているということも考えられますが…
かく言う私もミーハーなので、表面的要素は無視できないと考えるほうです。笑
ですが、感動したら感動したぶんの価値がありますから!
それとこれとは別です。
デフレはクラシック音楽だけでなく、社会全体的に言えることですが
…まだ問題意識があるだけ良いです。
クラシック音楽業界のそういった問題に対して、誰も旗をあげて良くして行こうという動きがないことが、もっとも問題だと感じています。
暗黙の了解となっていたり
お布施の世界が続いていたり
狭いネットワークだけで完結されてしまっていたり
このような風習が残っているのにも何か理由があると思っているので、全否定ではなく、大切にすべきものは大切にしながら、もっと見直されるべきものは見直される…という流れが進化ではないでしょうか?
なので私たちのような民間企業がもっと問題意識を持って新しい視野を取り入れながら活動していくことがキーファクターだと、感じる日々です。